先日、レアルマドリードとバルセロナが戦い、バルセロナが勝ったみたいだな。結構ハードな内容だったとか。しかし何故今頃両者が、しかもガチンコで試合をしているんだ?まだシーズン前だろ?
★珍蔵:
スーペルコパ・デ・エスパーニャ(Supercopa de Espana)というシーズン開幕前に行う大会があったんだよ。大会といってもリーガの前シーズン優勝チームとコパ・デル・レイという大会の優勝チーム、2チームだけの大会だけどね。ホーム&アウェーで2試合を戦う。
■万吉:
あ、その大会に出場したチームが2強の2チームだったわけか。
★珍蔵:
そう。つまりはクラシコだな。クラシコというよりモウリーニョが来てからは因縁の対決、怨念の試合、といった方が合ってる様な気がする。
僕は第2試合、バルサのホームで行われた試合を見たのだが、そのレベルの高さに息をのんだよ。シーズン前だというのに何だろう、こいつらは、と思わせるほど両チームともパフォーマンスが良かった。イングランド代表のカペッロ監督が「シャビとイニエスタの判断の早さは、まるで脳に日本製の半導体が組み込まれている様だ」と言っていた。つまらんジョークを言う奴だなぁ、と思ったいたけど、見ていてその通りだと思ったよ(笑)。
レアルマドリードはまたもやバルサに負けたのだが、明らかに差は縮まっていると感じた。特にレアルのDFぺぺは今後バルセロナ戦のキーマン になりそうな活躍だった。バルセロナのサッカーは誰も見た事がない領域に突入しているが、モウリーニョは簡単には勝たせてくれそうにもない。今季のクラシコは面白くなりそうだ。
"女性犬のかゆみ"
最後は両チーム入り乱れて乱闘寸前になり、僕好みの試合になって嬉しかった。モウリーニョがこの混乱に乗じて相手コーチのほっぺたをツネっていたのには笑ったが。
■万吉:
スペインリーグでは、モウリーニョはリーガの品を落としたとか言われて評判がよろしくないようだが。
★珍蔵:
バルセロナのファンとか、モウリーニョの言動などを快く思っていない一部の人がそういう事を言っているのだろう。バルセロナのピケも何か言ったようだ。しかしモウリーニョのおかげで世界中のサッカーファンがレアルマドリードの試合を見る様になった。リーガにとっては良いことだろう。
それに、常識を逸脱しているならともかく、彼は言われているほど酷くはないよ。マスメディアに対して少し傲慢なだけだ。そもそもプロフェッショナルというのは個性的であるべきで、彼の様な存在は貴重だと思う。何といっても見ていて面白い。そのあたりのエンターテイメント性はプロとしては大事だろう。これで監督として勝ち星がなかったら話にならないが、彼には実績もある。それも驚異的な。風貌もなかなか味があるし。< /p>
僕はバルセロナのファンだが、モウリーニョになってからレアルマドリードの試合も見るようになったよ。
■万吉:
メッシがまた活躍したらしいね。
★珍蔵:
メッシというのは化け物だな。普通ではない。メッシが決勝点を入れたのだが、その瞬間、あまりの凄さに僕は「うわ〜」と叫びながら後ろに引っくり返ってしまった。あのレアル相手にそんなプレーが出来るなんてなんて奴だー、みたいな。
■万吉:
サッカーの歴史でベストイレブンを作るとしたら必ず入る選手ということか。
毎晩発熱
日本のプロ野球も雑誌などで時々そういう企画をする。長嶋茂雄が必ず入ると思われがちだが、西鉄の中西のほうが上だという意見もありけっこう難しい。
★珍蔵:
メッシは歴史上のベストイレブンに入ると思うが、昔の選手と同列に語るのは難しい。サッカーはここ20年でかなり進化した。今やペレや釜本の時代とは明らかに違う。プレーのスピードが増したし選手の運動量も増えた。ポリバレントな選手が重要視され、戦術もより高度になった。
野球はスタイルが決まっている感じがするスポーツだけど、近年戦術とか進化してるのか?
■万吉:
あ、野球を馬鹿にしてるな。野球だってここ十数年の進化は凄いよ。
二十年ほど前に甲子園で取材したときは140キロを投げるピッチャーは1人だけ。豪球投手と騒がれドラフト1位でプロ入りした。いまでは甲子園に出てくるチームのエースなら140キロは当たり前。今年も150キロ超の投手が数人いた。変化球もSSF、ツーシームなど新球が出現して高校生でも当たり前のように落ちる球を投げる。昔はストレートとカーブだけだったのに。
プロ野球はさらに輪をかけてすごい進化だ。ダルビッシュのような変化球オタクがチームの枠を越えてこれと見込んだ若手に伝授している。バッティングマシンの性能向上で打撃技術も上がったし、トレーニング方法も劇的に変わり身体能力が高くなった。パソコンの普及でデータ解析も高度� �なり、それと比例して作戦パターンの研究もかなり進んだ。かつてはノムさんの専売特許だった細かい野球を今はどのチームもやってる。
うつ病の結婚
ということで、野球はカンブリア期のような爆発的進化を遂げているが、サッカーのように世界的に評価されるわけではなく、あくまでドメスティックな出来事に留まってしまうのがローカルスポーツである野球の限界かな。
★珍蔵:
そうなのか。野球も進化しているんだねえ、いや失礼。
■万吉:
ところでリーガのスペインだが、景気低迷でアラブ諸国で巻き起こったジャスミン革命の様な抗議デモが起こっているようだ。怒りの矛先は景気後退からなかなか抜け出せない現状への不満なのだが、何と言ってもスペインの失業率はEUでも最悪の21%。若者に限ると40%になるという。これはアフリカの途上国並みの数字だ。2大政党制のスペインは慣れ合い政治がまかり通っており、その事が輪をかけて国民感情を逆なでしているようだ。
サッカーでは国、クラブ共に世界一の称号を手にしたスペインだが、この不況の波はリーガに影響はないのか?
★珍蔵
当然あるよ。それが影響してかリーガもギャラ未払いの選手が半数以上いるらしい。で、ストライキを起こしている。本来今週から始まるはずのシーズンが未だ始まっていない。リーガ・エスパニョーラ20チームの昨年6月末時点での 負債総額は35億ユーロ(約4500億円)に上ったことが先日明らかになった。レアルマドリードもバルセロナも4億ユーロ以上の負債を抱えている。
全体的に昨年よりも増えており、負債は拡大の方向へ向かっているようだ。余談だが、スペインの女子サッカーは財政難の為、資金調達に選手のヌードカレンダーを販売したらしい。どこかの国も似た様な事をやっていたが。
サッカーの極上なパフォーマンスはしっかりとした経済の上に成り立っていることを痛感させられる。それにしても、セリエAのイタリアなどは大丈夫なのかな?第二のギリシャとか言われているけど。
■万吉:
もし財政破綻したらオイルマネーに買い取ってもらうしかないだろう。あとはアップルなどのIT企業か。中国の企業も有力だ。サッカーは優良なコンテンツだから、金をもっているワンオーナー企業は皆買いたいだろうな。
サッカークラブ、特に欧州は地域のクラブという事がコンセプトなのだろうが、不況やグローバル化が進んだ世界では他国の一企業、もしくは複数企業が合同でクラブをまるごと買い取る事も十分おこりうるだろう。
★珍蔵:
有名なところでは、すでにプレミアのチェルシーがそうなってるよ。他のクラブはよく知らんが。
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